作成:2001・06・15

お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。


SMCタクマーズーム 85〜210mmF4.5 の思い出


もっともらしいのですが、ノンオリジナルなのです

 非実用的な最短撮影距離、けっこう大きくて重い、SMCなのに開放測光に連動しない。まるで、「もののけ姫」時代の火縄銃みたいなものです。高輪の中古カメラ屋さんの帰り道「なんでこんなもんを買ってしまったのだろう」と、怖いものを見たいという好奇心で1万円で買ってはみたのですが、ちょっと後悔していました。それが、このSMCタクマーズーム85〜210mm/F4.5で、フードとキャップ類は付属していましたが、専用のアタッチメント(クローズアップ)レンズは付属していませんでした。
 応対してくれた店員さんも、指摘されたら困るなぁという雰囲気で、なんとなく空々しかったのですが、このSMCタクマーズームはどこか変なのです。

 

 SMCタクマーズーム 85〜210mmF4.5 の印象


 SMCタクマーズーム85〜210mmF4.5を使ってみての印象ですが、最短撮影距離が遠い、大きくて重いのに三脚座がない、SMCなのに開放測光に連動しない。このレンズで何を撮ったらいいんだろうと、途方にくれてます。
 手持ちでは筋肉痛、三脚に載せて冷や汗、ES
IIでは開放測光の連動ピンがないのを忘れてシャッターを切ると開きっぱなしになって両隣りのコマまでカブってしまったりと、撮影以前の問題で愚弄され続けています。
 この時代のズームレンズの描写は滅茶苦茶といのが常識なのですが、けっこう立派な描写です。フレアがかからなければ、けっこう抜けもよく色のりもよいのですが、逆光、半逆光に弱くあっけなくフレアに埋もれてしまいます。歪曲はほとんど気になりません。
 フィルタ枠は58mmで、最短撮影距離3.5m、付属のアタッチメントレンズを付けて1.9mとかなり不満です。また、三脚を使用しようとすると三脚座がないので途方にくれてしまいます。
 現在のF5.6クラスの80〜200mmクラスのAFズームの小型でコンパクトなサイズと比較するとあきれるばかりです。しかし、上には上があって、最もこけおどし的なズームレンズは、75〜150mmF4です。これは、径も長さも重さもこの85〜210mmF4.5を凌駕するものです。


 

 系譜


 このレンズは、ズーミング兼用の距離環が細かなローレット模様ではなくKレンズのようなゴム巻きリングなのです。打刻してあるプロダクトNo.はスーパータクマーズームに割り当てられているはずの43770なのに、飾りリングにはスーパー・マルチ・コーテッドタクマーズームの銘が彫ってあります。
 これは、ジャンクレンズの部品をかき集めてでっち上げたものなのでしょうか。しかし、そのためには、スーパータクマーズームとスーパー・マルチ・コーッテッドタクマーズームとSMCペンタックスズームの3本がないと、このレンズをでっち上げることは出来ないはずです。

 もっと大きな問題があります。スーパータクマーズーム85〜210mmF4.5というのは、カタログ上だけの存在で、現実には生産されなかったという話がペンタックス研究本には書いてあります。ですから、プロダクトNo.43770というレンズは存在しないはずなのです。


 で、買ってしまいました。


 でも、後で調べると、この研究本の誤りで、少なくとも日本では、数は少ないながらも中古のスーパータクマーズーム85〜210mmF4.5は流通しています。


 「あんまり良いもんじゃないですよ」と云われたような気がします。確か・・・。


 

 その他


 この85〜210mmF4.5には、付属のフードが付いていました。アタッチメントレンズは付いていませんでしたが、私は、Fズーム35〜135mmのためにこのズームレンズ用のアタッチメントレンズを持っていました。
 このアタッチメントレンズはケースのフタの裏に収納されています。中古カメラ屋さんではケースに収納したまま中古ケースの段ボール箱か、ケースから取り出して中古フィルタのワゴンで売ってしまいます。アタッチメントが見つからなかったら、絶対にこのズームを買ってはいけません。



 この85〜210mmF4.5の専用フードは、比べてみると、135mmF2.5/200mmF4用と全く同一寸法です。入手しやすい135mmF2.5/200mmF4用のフードを準備して代用することは、比較的容易です。

 

 


 

 
   

 更新日 : 2004・11・08.