作成:2022・07・03
お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。
周辺光量とホワイトバランスの悩み
スパーワイド-ヘリアー 15mm F4.5 とウルトラワイド-ヘリアー 12mm F5.6
![]() スパーワイド-ヘリアー 15mm F4.5 ![]() ウルトラワイド-ヘリアー 12mm F5.6 |
上の写真のように、スパーワイド-ヘリアー(SWH) 15mm F4.5もウルトラワイド-ヘリアー(UWH) 12mm F5.6もベッサLに付てネガフィルムで撮影した写真のようになることもあります。α7RII のダイナミックレンジオプティマイザー(設定はオート)が良い具合に作用しているに違いないと想像しています。同じ場所でレンズを変えて同じ絞り(F8)で撮影しているのですが、同じような調子になりました 。。。ちょっと不思議。
白とびやつぶれをそれなりに改善するだけでなく、周囲光量も補正され、少しでも広角ズームに近い調子になるならば上出来です。UWH 12mm F5.6よりも SWH 15mm F4.5のほうが打率が良いようです。 α7RII でカメラ内現像した(撮って出しの)JPG画像では、画面全体の青カブリを何とかしたいと思うことが度々です。晴天の青空が原因ならスカイライトフィルタ装着ですが、この初代 SWH 15mm F4.5にフィルタ装着は無理です。撮影後なので、いたずらをしてみます。 RGBのヒストグラムを揃えるProcessingの教材を使ったところ、ホワイトバランスが整って、すっきり。青カブリだけではなく、変な色カブリにも有効です。ただし、欠点もあります。ヒストグラム計算の範囲を微調整することはできますが、コントラストや明るさも変化し、雰囲気で残っていた夕暮れどきの色合いとか、ハイライトの中に僅かに残った輪郭とか、計算範囲外は問答無用です。 また、SWH 15mm F4.5の倍率色収差は、α7RII では判らない程度で、マクロレンズのようなシャープネスがとても優れたところです。UWH 12mm F5.6も、中央部なら同じように良好です。 ワイド-ヘリアーの周囲光量の低下には閉口しましたが、ホワイトバランスを整えれば、個性として許容できる気がしてきました。 |
α7RII の撮って出しの試写です。まず、SWH 15mm F4.5のシャープネスの良さが判る画像では、等倍ピクセル画像を合わせて掲載しています。RGBのヒストグラムを揃えることで、改善した画像もできるだけ掲載しています。 ホワイトバランス調整は蛇足かもしれません。使う使わないは状況次第です。サムネイル画像をクリックして結果をご高覧あれ。 |
余 談
[メモ]
ネガフィルムでの周辺光量の落ち方
残念ながら、当時は、SWH 15mm F4.5は持っていませんでした。今は、年のせいかシャッターを切ることに熱中できませんが、α7RII でもこの時のように撮れないものでしょうか。 |
[ひとり言]
α7Rで、ワイド-ヘリアーを使うなら 現行のIII 型のEマウント版が、正常な選択肢だと思います。このようにLM-EA7で、昔のワイド-ヘリアーを使うのは少しアブノーマルなのは自覚しています。 現行品は、テレセントリック光学系(主光線が光軸と並行に進むような光学系)に見直されているそうで、周辺光量に悩むことから開放されるでしょう。さらに、撮影情報(Exif情報)も残ります。 ただし、テレセントリック光学系は大型化し、初代のぐい呑みサイズではありません。残念ながら、いずれのEマウント版も、MFで最短撮影距離は 0.3mです。新品のお値段もそれなりです。なお、UWH 12mm F5.6は、既にカタログには掲載されていません。HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 ASPH が継投しています。 とにかく、Eマウント版のワイド-ヘリアーはベッサ用からα7用に脱皮して、AF化することが課題だと思います。 さて、SWH 15mm F4.5の隅々まで優れたシャープネスは魅力ですが、周辺光量の低下に悩んだ先は、HD PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mm F3.5-4.5 ED を「Auto uonome」で歪曲補正した広角画像に戻りそうです。何しろ焦点距離 10〜17mmです。ただし、広角像がファインダーで確認できないのが難点で、魚眼像から想像するしかありません。 OLYMPUSの対応例です。特定のMILCと対角魚眼レンズで歪曲補正効果を撮影時にライブビュー像で広角レンズのように見ながら撮影できる 。。。対角魚眼なのは、いま一歩かなぁ 魚眼画像を歪曲補正するなら → ここ |