作成:2001・06・15

お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。


SMCタクマー 105mmF2.8 の思い出


手ごろなサイズの望遠レンズ

 SタクマーもSMCタクマーも105mmF2.8はそれなりに発売期間が長いのですが、使っていた知合いは数えるほどしかいません。とは云え、評判の悪いレンズではありません。前々から使って見たいと思っていたので、ネットオークションで50mmF1.4標準レンズ付きのESIIといっしょに譲って頂くことにしました。
 でも、105mmF2.8に関してはちょっと納得できないところがあり、半年ほどしてから、小カビありの外観美品を別の方から譲って頂きました。どーでもいいような話なのですが、最初のレンズはコーティングにひとつだけ紫色の小さなムラがあり気になっていたのです。あわよくばニコイチして納得できるものをと考えていたふたつ目のレンズを清掃していて愕然としました。
 同じ所に同じようなムラがあるのです。という訳で、不純な動機で譲って頂いたふたつ目のレンズも、小カビを分解清掃して組み立てて納得せざる得なくなったのです。いずれも、全く手ズレも無い外観美品で、光学系もたいへんきれいです。

 

 SMCタクマー 105mmF2.8 の印象


 135mmF3.5を短縮したような外観です。これは、120mmF2.8にも云えることですが、程好いサイズで明るいのです。この時代のSPにしろESIIにしろファインダーが暗めで、F3.5はちょっとつらいところもあります。
 SMCタクマー105mmF2.8は、タクマーレンズらしさを隅々まで現しており、逆光でもフレアはまずまずのレベルです。ボケも素直できれいです。もう少し抜けが良ければと思いますが、そこそこのコントラストと素直な描写を楽しむことが出来ます。「とろけるような描写」とまでこのレンズを絶賛して、すばらしい写真を撮る方もいますが、私にはそこまでの「ウデ」が無いので、とてもその境地に到達出来ません。正直なところ、まだこのレンズの描写に関しては確信が持てないのです。
 最短撮影距離は、1.2mで不満はありません。フードは、100mmF4、120mmF2.8と共通で、付けっぱなしでも気にならないサイズです。

 

 系譜


 光学的なデザインは、1961発売のプリセット絞りタクマー105mmF2.8の後期型から踏襲しているようです。従ってスーパータクマーもKマウントの105mmF2.8も基本的に同じデザインです。フィルタ径49mmのMレンズには105mmF2.8はなく、100mmF2.8へ継投しています。
 105mmという中途半端な焦点距離のレンズは、古いレンズのラインアップの定番です。f=5cmのLマウント標準レンズの本当の焦点距離が51.6mmで画角が46°ですから、ちょうど倍半分になるレンズです。

 

 その他


 中古カメラ屋さんでレンズを買う時は、オリジナルのフードやキャップ類が付いているかはとても気になるところです。
 SMCタクマーも105mmF2.8と50mmF1.4標準レンズ付きのES
II(こちらは、「自分で出来るESIIの修繕」のページに登場しています)を譲って頂いた時は、キャップやフードだけでなく、レンズのケース、取説、フィルタ類まで一緒です。このESIIにまつわるもの一切を些少な額で譲って頂いたことに、嬉しさを通り越してせつない気持ちになってしまい、思い出を伺うことは躊躇せざる得ませんでした。
 次のSMCタクマーは105mmF2.8後キャップのみ付いているものでした。フードは120mmF2.8のために別に譲って頂いたものです。
 2本を比べてみると、コーテングの色が微妙に違っています。おそらくロットごとに生ずる微妙な硝材の違いなどをコーティングでカバーしているのでしょう。

 最初のレンズは最後面の青いコーティングに径1mmぐらいの紫色の小さなムラがありました。もしかしたら、これが青ヤケというヤケなのでしょうか。しかし、ふたつ目のレンズにも同じ所に同じようなというのは、さもしい根性を見透かされたような気持ちです。


 

 
   

 更新日 : 2003・04・01.