作成:2002・09・27

お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。


黄文字の SMCタクマー 55mmF2


後期型でSMCタクマー55mmF1.8と全く同じ概観

 インドネシア在住のサムスルさん(「ジャカルタ下町散策記」の作者)からいろいろ頂戴していたのですが、その中にSMCタクマー55mmF2がありました。これは、サムスルさんのSP1000に付属していたものです。
 このレンズを手にして「黄文字のタクマー」という言葉を思い出しました。まさに、黄文字のSMCタクマーだったからです。

 古いスーパータクマー55mmF2を「黄文字のタクマー」と呼ぶことがあります。なぜだか判りませんが、絞りリングの数字と飾りリングの焦点距離と明るさの表示が白文字ではなく黄文字なのです。ずいぶん昔に、明るさがF2という標準レンズは、国内向けには売られなくなりましたが、海外向けにはずっと生産され続けていました。Kマウントになっても継続して、ペンタックスA50mmF2は最近まで海外で売られていました。

 今年の夏に帰省されたサムスルさんにお会いすることが出来ました。オフ会でたくさんの方ともお会いすることが出来ました。サムスルさんは1Nの精進という本懐を遂げられました。サムスルさんの体格と風貌に1Nはとてもお似合いでした ・・・ 私にとっても、東京でのオフ会は楽しかった夏の思い出です。

 

 SMCタクマー 55mmF2 の印象


 黄文字以外のSMCタクマー55mmF1.8との違いは何でしょう。
 予想していたのですが光学系は全く55mmF1.8と同じです。絞り羽根の前に絞り羽根を押さえているリングがあるのですが、このリングの内径がF1.8より小さく、明るさをF2に制限しています。
 古いスーパータクマー55mmF2は、F2を通り越して本来のF1.8の位置まで絞りリングは回ってしまいますが、SMCタクマー55mmF2はちゃんとF2で止まります ・・・ でないと、開放測光の連動に不都合が生じますね。

 このレンズの写りですが、当然ながらSMCタクマー55mmF1.8と区別出来ません。鮮明な写真を追求するのには不向きかも知れませんが、自然な描写を求めるのであれば、55mmF1.8同様手放せないレンズということになります。


スーパータクマーとSMCタクマー「1:2/5mm」の黄文字
絞りリングの数字も黄文字です

 系譜


 F2とF1.8の作りは全く同じで、低コストに出来る要素は全くありません。それどころか「1:2/55mm」だけを黄色をさすほうが若干とはいえ工数増になるはずです。
 海外には、廉価版のF2の需要があり、F1.8と同等のもので対応し続けたのは判りますが、どうして黄文字で区別する必要があったのかは判りません。しかも、なぜSMCタクマーの時代までそんなことを続けたのでしょう。

 系譜の上では、55mmF2という標準レンズの流れが在るように見えますが、モデルナンバーの上からは、55mmF1.8と下一桁が異なる双子の兄弟として作られてきたことが判ります。SMCタクマー55mmF2には、金属製の距離環のものはないようです。

 

 その他


 もちろん、鏡胴は55mmF1.8と共通のコンパクトなレンズです。実際、F1.8とF2の明るさの違いはわずかですから使用上も違いは感じません。

 黄文字のタクマーとは云え、四半世紀以上の年月が過ぎてしまうと、元々黄色なのか、白が汚れたり変色して黄色なのか判然としません。しかし、SMCタクマーなら鏡胴の外観部品を一つずつ丁寧に洗ってみてると、オリジナルの色が見えてきます。

 どうでもよいことですが、55mmF1.8よりは、この黄文字のSMCタクマーを使ってしまいます。でも、やはり、気分的にちょっと違うような ・・・ ファインダーを覗くのが楽しくなる、不思議なレンズです。

 

 


 
   
   

 更新日 : 2003・06・04.