作成:2018・12・24

お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。


気になる 前期型 スーパータクマー 28mmF3.5


前期型 スーパータクマー28mmF3.5

 この前期型のスーパータクマー28mmF3.5をファットタクマーという方がいます。フィルタ径は58mmですから、24mmF3.5と大差のない大きさです。クセのない写真が撮れる素直なレンズです。よって、このレンズは高性能といいたいところですが、そこは、広角レンズの甲斐がないというもの 。。。好みなので 。。。すくなくとも、周辺光量に関しては、ファットタクマーのほうが良いようです。

 

 前期型 スーパータクマー 28mmF3.5 の印象

 この前期型スーパータクマー28mmF3.5では、歪曲収差は気になりません。開放から、鮮明さは十分で、絞ってもあまり変わりません。開放でこそわずかに周辺光量の低下がありますが、少し絞るとフラットな光量の写真になります。後期型のスーパータクマー28mmF3.5やSMCタクマー28mmF3.5と比べると、コントラストや色調が控えめ、周辺光量も十分で、パースを強調するのを忘れてしまうぐらい穏やかな性格の広角レンズです。
 最短撮影距離の制約とかパースや遠近感を誇張しにくい絵柄だと、周辺光量の低下が少ないと、なかなか広角レンズで撮影した写真に見えません。

 

 系譜

 研究本によると1962年から1966年に生産され、初期型[348,43480]は最小絞りがF22で、後期型[43481]がF16の二種類があるとうことです。そうすると、これは前期型スーパータクマー28mmF3.5の後期型というややこしい立位置になります。
 後期型のスーパータクマー28mmF3.5と1966年に交代した後のことは、SMCタクマー28mmF3.5のページをご参照ください。

 

 その他

 この前期型スーパータクマー28mmF3.5は、2005年秋にネットオークションで譲って頂きました。ほとんどスレもなくキレイで、すばらしいコンディションにもかかわらず、ケース付きで5500円でした。
 この貫禄のある丸型フードは、フード用革ケースつきで、レンズといっしょに譲って頂いたのか、後からフードを入手したのか記憶が定かではありません。メタルフードはレンズに被せて小ネジで締め付けます。

 




こうなりました(ミラーと後玉の干渉)
 EOS 5Dに装着して、無限遠で撮影したところ、エラーが発生しました。ミラーと後玉がアタるのです。そのときの写真が左です。
 距離がスナップマーク位置付近では障害はなかったので、ホントに微妙な位置なので、どの5Dとの組み合わせでもとは断言できません。また、アダプターの誤差でオーバーインフとなったのかもしれません。ワタシには人柱になる度胸はありませんので、それからは、後玉があたりそうなタクマーレンズ控えるようになってしまいました。
 なお、レンズ側は、最後玉のレンズは枠から突出してはいないので、ミラーはガラスではなく枠にアタっていたようです。
 K-1は、回転軸が後退しながらミラーアップするフローティングミラー構造の採用を謳っており、掲載しているSMCタクマーレンズは全てミラー干渉はありませんでした。



後玉の突出状況はSMCタクマー28mmF3.5と同程度です



 K-1はHDR撮影が可能です。ラチチュードが広がり、白トビ、つぶれが低減されるというありがたい機能なのですが、使っていません。自動位置調整って自動的に部分覆い焼きで、フラットな光量になっちゃうんでしょうか。意図した出来上がりになるものなのか、こんど、比較してみようと思います。

 とはいえ、ワタシが周辺光量の低下を礼賛していると誤解しないでくださいな 。。。時と場合、程度とセンスというのがありますからね。



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 更新日 :2019・11・03.
 Product Code 43481