作成:2000・09・20


謝辞と反省など


謝 辞

ハンドルネームなどを明かせないのが残念ですが、壊れたESII や資料、工具を譲ってくださった方々、アドバイスを頂いた方々に懐心よりお礼申し上げます。


☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆ 作業の反省 ☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆  ☆♪

反省:
やってしまって判ることですが、1台目のトップカバーを外す際に、フィルムカウンタの目盛盤を押さえるビスを折損してしまいました。
これは、ついうっかり逆ネジであることを忘れて回すと僅かな力でも折損してしまうものです。分解時の不注意です。

反省:
1台目のミラーの戻り不良そのものは、容易に対処できましたが、苦労したのはこのレバーを止めているスナップワッシャを飛ばしてしまい、見つけるのに2日ほどかかってしまったことです。今回は、柄付きマグネットを100円ショップで買ってきました。

反省:
やってしまっいました。プリズムを外すときは、ビスを機内に落とさぬようにと書いたにもかかわらずです。救いは、分解の教材にしようとしたほうなので多少は救われました。ミラーボックスを外して回収するつもりです。(2月後に自ら出てきましたので回収できました)

反省:
あ〜ぁ。2台目のセルフタイマーのチャージレバーの抑ている飾りネジを折損してしまいました。この飾りネジは、真ちゅう製のカニ目ネジで、締めるときに押さえつける力のかけ方が不適切だったものです。外すときも力まかせにやると折損します。不注意でした。

反省:
モルトプレーン交換のところにも書いたのですが、「無水アルコールがスクリーン板にかかると表面が溶けるものがあります。アサヒの場合は判らないのですが、気をつけるに越したことはありません ・・・ 」と書いたその矢先やってしまいました。ESIIのスクリーンは、溶けるだけではありません。中心に向かってたくさんの亀裂が入ります。亀裂は、アルコールが乾いて何日か経つと消滅しますが、溶けた表面のダメージは残ります。貴重な経験でした。

 

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆ 壊れたESII  ☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆  ☆♪

入手コスト:
1台目のESII は¥8,000で譲って頂きました。 部品取りにした2台目のESII は¥2,600でした。さらに、3台目は¥15,500で、4台目は¥16,500でした。この他に送金手数料と送料で、それぞれ¥1,400程度掛かっています。
尚、1台目のESII には、SMC-T50mmf1.4とフィルタと革ひもを付けて頂いております。
3台目のESII には、SMC-T50mmf1.4だけでなく、ケース、元箱、取説類他多くの付属品を付けて頂いており、本体の分は1台目と同程度と考えています。
4台目の場合は、擦れひとつ無い外観のSMC-T105mmF2.8がお目当てだったので、SMC-T50mmf1.4付きのESII 、ケース、取説類他多くの付属品の分はどう考えてよいかわかりません。
3台目の修繕にも、2台目から部品を移植しており、金額だけですと、結局なんとか動く程度のESII のボディが2台買える程度でしょうか。3台から2台の美品が完成してみると、綺麗な標準レンズや付属品、それにボディの程度を考えると、随分と得をした気分です。それに、軽故障の4台目にいたっては、何か悪いことをしているような気にさえなってきます。
でも、単に額の問題ではないのです。大好きなESIIが元気になり、きれいになりというのは、とても楽しいことです。


資料: Lawrence C Lyells :「THE HONEYWELL PENTAX ES」
                     The Camera Craftsman(September/October1973〜November/December1973)
入手したのはコピーサービス版ですが、ESの記事で、この資料が修繕の手引きとしてたいへん役に立ちました。比較的迷うこよなくトラブルシューティングができ、首尾よく復活させることができました。また、読み物としても、たいへん興味深くおもしろいものでした。

 「Asahi Pentax ES/ESII Service Manual Parts Manual」
もちろんリプリント版で、3台目の修繕の目途がついたころ届きました。直接この資料を手引きにはしていませんが、ずっと欲しいと思ってはいましたが、諦めかけていたものなのでたいへん嬉しく思いました。この感想は、「ESとESIIについての忘備録」に追記します。

 

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆ 消耗品の準備 ☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆  ☆♪

モルトプレン:
ESII では、毛糸のような遮光材は使われおらず、すべてモルトプレンです。今回は、秋葉原の「カメラのニッシン」で購入したものを使用しました。シール糊付きモルトプレン17cm×12cmは、厚さ 1、1.5、2mmが1枚250円、2.5mmは300円。糊なしもありました。

張り革:
ESII の場合は、しっとりとした感触の合成革です。秋葉原の「カメラのニッシン」では、張り革は1枚1000円でしたが、ESIIと似てはいても同じ物ではありませんでした。類似のものを使う場合は裏フタまで張り替える必要が生じ、面倒なので使わないことにしました。従って、張り革を剥がして再使用しました。注意深く剥がしてマイラーのOHPシートに貼って清掃し保管します。
その他の消耗品と工具:
手持ちのものに加え今回購入したものは、このために新たに購入した消耗品や工具は次のようなものです。赤ペイント(ロック用)、万能油(ミシン油)、接着材・粘着材、手ヤスリ3本セット、ラチェットドライバ、ドライバビット、真ちゅう針金です。この他にも、使用しないものを買ってしまったものがあります。


むすび

ES/ESII に限らず、「壊れたカメラ」は、長期間しまい込んでいると、プリズム鏡面の腐食やシャッター幕の大カビ発生、油の固化と、さらに大きな痛手を被ります。さらに、「ジャンク」としてぞんざいに扱われると、破損個所が増えたり、傷だらけになってしまいます。どうしようもない「ジャンク」なろうとしている「壊れたES/ESII 」をお持ちの方の延命・甦生活動に一助となりましたら望外の幸いです。
また、安い壊れたES/ESII から、動くものを再甦したいとお考えの方もいると思いますが、同じモデルでも電子回路や部品の設計変更は頻繁に行われているので、どうしようもない「ジャンク」を幾つも用意するよりは、しっかりした「壊れたカメラ」を修繕してゆくというのが近道だと申し添えさせて頂きます。

 



戻る



作成日 : 2000・09・20.
更新日 : 2003・02・21.