3 |
II [Product No. 23117] |
3台目 |
入手の経緯 |
このきれいな外観のES II は、SMCタクマー50mmF1.4の他、ケース、ストラップ、元箱だけでなく、いろいろなものが付いておりました。このESIIの障害は、俗に云うオート不良と、露出計の指示が2段プラスになるということでした。外観やミラーやファインダーは、たいへんコンデションがよく、ていねいな使用と保管条件の良さを物語っています。
標準レンズは、綺麗なキャップとともに、外観はボディ以上に完璧でした。光学系、絞りや距離環の動きを点検しましたが文句の付け所はありません。 これは、ぜひ再甦してもう1台のES II として使用したいという気持ちで譲って頂きました。 |
申し訳ありません 写真を撮るのを忘れて分解してしまいました。 m(_ _)m
|
☆♪
開放前点検・カバー類を外しての点検 |
1.障害個所の点検結果と復旧の見込み | ||
障害−1:露出計がプラスの指示をする
良品のES II と比較すると、確かに露出計は2段分プラスの指示をします。この指示どおりでは露出不足になります。 フィルム感度・露出倍数設定ダイアルの取り付けがいいかげんだととんでもない指示をしますが、ASAセットは20〜3200まできちんと回るので、この可能性はあまりありません。 |
まず、2絞り程度プラスの指示をするのがの原因が基板に問題があるためか、ボディ本体に問題があるためかを確認するために、良品のES II と交換してみることにしました。 問題のあるものを不用意に交換すると、良品を壊す可能性があるのですが、今回の場合、問題のESIIが比較的良好なものなので、この方法を採りました。 修繕が出来るかは、原因を究明することが必要です。 |
|
障害−2:オート不良
俗に云うオート不良の原因は、まずソレノイドの導通を測ってみます。この時の抵抗値が正常であれば、電磁石コンポーネントの機械的な狂い等によるもの、導通しなければ、配線またはソレノイドの断線と判断できます。 |
結果は、348Ωでした。測定値が安定しないのが若干気になります。前回の10mAぎりぎりの電磁石コンポーネントを再度手入れして交換することも可能です。復旧の見込みは充分あります。 |
|
2.その他の点検結果と対処の方針 | ||
(1) | シンクロ接点は、X接点とホットシューは導通しており。発光も問題ありません。 | − |
(2) | ESIIには機械的なスローガバナはなし。 セルフタイマーのガバナ音は正常と思われます。 |
動作音からセルフタイマへの注油は不要と思われます。 |
(3) | 消耗品
遮光材(モルトプレン)は、交換が必要です 張り革は再使用可能です。 |
消耗品
遮光材(モルトプレン)は確保済みのものを使用。 合成革の確保は、同じ模様のものがないので再使用。 |
3・点検した結果 | ||
・ 露出計がプラスの指示をする原因の究明に努めることにします。
→ ボデイ本体側に原因があります。 ・ ソレノイドは点検し、手持ちのものと比較して使用します。 → いったん取り外しましたが、再度取り付けて、調整して使用することにしました。 ・ 結論 →オート不良と露出計の問題は別の原因と考えましたが、ふたつの主原因は同じで、メモリブロックという電子部品の故障でした。 |
||
4.その他美観の問題点と対処の方針 | ||
(1) | 外観はきれいで、全体的に黒塗装の塗膜のツヤもあり、ケースの縁があたった個所だけ塗膜の膨潤劣化個所があります。 |
当面現状のままとします。 |
(2) | ファインダーにはひとつふたつ小さいゴミはありますがきれいです。 | ファインダーの清掃は最小で済みます。 |
(3) | ノブなどの操作部は塗装のスレもありませんしメッキの輝きも大変きれいです。
シャター膜も1台目同様たいへんきれいです。 |
− |
(4) | ミラー表面はきれいです。 |
現状のままとします。 |
5.備考 | ||
このES II には底フタの裏面には、何の記載もありませんでした。
|
☆♪