作成:2003・04・10






ホコリもカビも清掃してピカピカに

 ハイマチックFが登場した70年代初頭というのは、日常的な記録として写真を撮ることが普及して来た時代でした。ハイマチックFは写真を撮ることなどなかった層にも受け入れられるようなコンセプトで作られています。とっつき易いデザイン、簡単操作、コンパクトなサイズで重量も350gと軽量です。
 今でこそ、携行性と機能といった実用性はデジカメにかなうべくもありませんが、ハイマチックFの古さを感じさせないすっきりしたデザインと重量は、今でも、おしゃれなアイテムとして充分通用するのではないかと常々考えていました。

 私の場合、カメラの手入れの延長で修理をするので、日常使ってみたいと思う機種でないと、その気にならないのですが、ハイマチックFは魅力充分です。最近、秋葉原の例のジャンクカメラ屋さんでハイマチックFを2台買ってしまいました。外観美品と部品欠品があるものの2台で、卑しいニコイチの下心を抑えることができませんでした。

 ハイマチックFのニコイチは、2台を分解して、美品の完動品を1台組み立てる作業ですから、ごくあっさりと終わってしまいました。ハイマチックFは自動露光の対応範囲も広く、距離計の見えもよく、日常使うには、おしゃれで気にいっています。

 写りのほうですが、もともと上品な描写をするレンズですが、ゆっくり開いてゆくシャッターなので、アウトフォーカス部はさらにきれいになります。しかし、プログラムEEのため、明るいと絞られてなかなかその実力は発揮できません。もちろん、小絞りの時の鮮明な写りはたいへん立派です。最短撮影距離は0.8mですが、距離計は充分頼りになります。

 今回はお手入れではなく、シャッターを分解して得られた知見をご紹介して、ニコイチ作業やレリーズに0.5mmのスペーサを挟んだお話などは省略して上品にまとめます。試写のほうは、テスト結果ということで掲載させて頂きます。


いつもヤボなことを言って恐縮ですが、カメラの分解は自己責任でお願い致します。


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独り言

 レリーズの遊びが気になるので、0.5mmのスペーサを挟みましたが、ちゃっちい巻き上げフィーリングやレリーズ時のレバーの打音の改善、常用の距離でクリックストップが効くようにできないものでしょうか。