作成:2002・03・17
このホームページ作成で気づいたこと、ささやかな提案や希望、不満に思っていることなどの備忘録です。
( 項 目 ) この話題について一言 3軸式フォーカルプレーンシャッター 4軸式フォーカルプレーンシャッター 余談(その1) 余談(その2) よりによって |
2002・03・17 2002・03・17 2002・03・17 2002・03・17 2002・03・17 2002・03・17 |
<アサヒのシャッター>
この話題について一言![]() |
フォーカルプレーンシャッターは20世紀初頭に生れたスリットシャッターを焦点面に置いたもで、ライカの3軸のフォーカルプレーンシャッターというのが開祖です。アサヒの場合は、これが4軸式のシャッターで、アサヒフレックスから引き継いだ財産で、まだ6×7で使われています。 こともあろうか、最近出たムック本には「SPのゴム引き布幕横走行シャッターはドラム式フォーカルプレーンの主流である3軸式のシャッター」 (おい、おい) 「巻き取りドラムはスペースを節約出来る1軸となっている」と書いてありました。(たわけ。そこに、直れ) |
3軸式フォーカルプレーンシャッター![]() |
フォーカルプレーンシャッターは、幕のスリット幅を変えて一定の速度で走らせることで露光時間を変えます。ライカ(1924年)の3軸式は、チャージ側の筒(ドラム)を同芯にしてフィルムの巻き上げ軸側に置き、先幕、後幕用のバネ筒を反対側に置きます。チャージ側の筒を一気に開放すると所定のスリット幅で走ります。 でも、スローシャッタは困ります。1秒の露光のためには10m以上の幕が必要です。そこで、同芯の筒の後幕部分をリリースするタイミングを、ガバナを設けてずらすことにしました。同芯の筒は、ちょっと複雑で、作ってみるとバネ筒よりだいぶ太くなってしまいました。 レンズ交換式のレンジファインダーカメラを作るにあたり、特に日本のカメラメーカは、そっくりこの方式を真似ました。シャッターだけという訳ではないのですが ・・・。 |
4軸式フォーカルプレーンシャッター![]() |
アサヒの4軸式は、一眼レフにとってはたいへん合理的なシャッターで、3軸式にある大きな巻上げ側の筒をふたつの細い筒で分担し、ミラーボックスを囲むように4軸を配置して省スペース化を図っています。 アサヒがこの方式にチャレンジできたのは、レンズ交換式のレンジファインダーカメラを作ったことがなく、何のしがらみも無いところから一眼レフカメラを作り始めたからにちがいありません。 |
余談(その1)![]() |
そして、アサヒの4軸式フォーカルプレーンシャッターはさらなるコンパクト化のチャレンジに成功しました。 MXのフォーカルプレンシャッターは、リボンではなく、細い丸紐を使いました。ボディの全高を低減するためです。それどころか、歯車の厚みを増して機械強度の向上を図ったというのです。しかし、欠点もあります。丸紐は踊ると紐外れが生じやすいので対策が必要で組み立ても難しいというのです。 この時代には、既にセイコーMFC、コパルCCSといった背の低いメタルシャッターが登場しています。しかも、両社とも電磁式、純機械式いずれでも供給可能でした。メタルシャッターは性能が良く(高速)、正確で安定性に優れているだけでなく、納入された検査済みのシャッターを取り付けるだけですから、生産性も格段に改善されます。 しかし、アサヒの設計陣は、巻き上げの感触、ショックや音の面でまだ悩んでいました。 ・・・ 系譜の中で次につながることが無かったMXは、アサヒ設計陣の道楽の産物です。 |
余談(その2)![]() |
シャッターの道楽はMXで終わりませんでした。ゴム引き布幕に代えてチタン幕のLX(1979)もこの丸紐を使っています。理由はふたつあります。スライド式でファインダー交換式にするため、背の低いシャッターが必要。シャッターメーカーの購入品では、ハイブリッドのシャッター(自動露光は電子式、マニュアルは低速が電子式で高速が機械式)が無いという大儀名分があります。 もちろん、シャッターをボディに作りこむという技術の伝承や、カメラメーカのプライドといった側面があったのでしょう。それを、細々と20年以上作り続けました。海外生産とは云え、廉価なK1000にも布幕シャッターをおごっています。中判の6×7には、シャッターメーカーのメタルシャッターはありません。4軸の布幕シャッターを採用しています。 |
よりによって![]() |
「ペンタックスの・・・」と云って、SPの分解写真を掲載し、よりによって、ニコンSPの資料から引用したんじゃないのと思われるようなことを書いては困ります。 |