作成:2019・10・22

お断り:恐縮ですが、個人的な感想と独断です。


SMCペンタックス FAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5 の思い出


 お目当ての、KマウントのフルサイズボディK-1用標準ズームのひとつは、FAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5 IF&AL です。綺麗な良品ということで、フード付きのものを一昨年の秋に福沢先生と樋口先生お一人づつで譲って頂きました。

 

 SMCペンタックス FAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5 の印象

 フィルムカメラ用レンズの解像度は、設計上K-1のイメージセンサーには不足なのだそうですが、実際の写真では、そんなことは気づきません。このレンズは、単焦点レンズのような発色の良さに感激するはずでした。K-1だとレンズを選ばずにすっきりとした発色に調整されます。こってりした感じだったF24-50mm F4でさえ色が少し濃い気がする程度です。  
 クラシックなレンズの常識からは、とても、鮮明な画質です。24mmでは、F8程度までは、四隅が若干乱れたり、光量が低下しがちですが、小絞りにすることで解消します。拡大すると僅かにフリンジが確認されることがありますが、現像ソフトで修正すると、さらに締まってすきりします。  
 このレンズの開放F値は3.5〜4.5と納得できる明るさで、名前の通り、非球面レンズとインナーフォーカスが採用されていて現代的です。従って、フォーカシングでフィルタ枠が回ることはないので、偏光フィルタの使用に苦労しません。最短撮影距離は全域0.5mです。レンズは11群13枚構成、絞り羽根の枚数は8枚でF22まで絞れます。  
 広角側24mmの画角をカバーしつつ、この時代の激しい競合を背景に望遠側が70mmや80mmではなく90mmと頑張っています。フィルタ径が67mmなのは仕方ないところだと理解しています。公称の重量は355gと軽量です。付属のフードは、大きなPH-RBEです。


 系譜

 このFAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5の登場は2001年からです。その後の後継レンズは、途絶えたままです。DFAレンズが、ズーム範囲は24-70mmですが全範囲F2.8で、2015年に登場しています。たいへん大柄で重量は787gもあり、非球面3枚、異常低分散非球面1枚、ED3枚、12群17枚とチープさの片鱗もありません。ちょっと、後継レンズとは言えませんね。


 その他

 レンズキャップはFキャップでしたが、現行のフード装着時にもスナップオンで着脱できるので、O-LCキャップに交換して使用しています。付属のチューリップフードは、真偽は不明ですが、口径食を懸念する人もいます。気持ち小柄なPH-RBL67に交換しました。錯覚ですが、これで、ワタシの体格でも手に余ることはありません。それに、四隅の光量落ちに対するおまじないにもなります。とにかく24mmまでズームできるのが魅力です。なお、このレンズも、下向きにすると自重で伸びますが、24mm位置だと伸びにくいようです。  
 なお、このFAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5 IF&ALもベトナム工場製のようです。



FAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5は、K-1の意匠にマッチしてると思います。


付属フードはPH-RBEですが、DA 16-45mm用の約5mm短いPH-RBL67を使っています。
いずれも偏光フィルタを回すための窓があります


 コンパクトで実用的なFAズーム28mmF3.2〜105mmF4.5と、画質や広角側が魅力のFAズーム24mmF3.5〜90mmF4.5のどちらがいいかは、少し悩ましいところです 。



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 更新日 :2019・10・22.
 Product Code 27627