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ESIIやSPの開放手順に比べるとたいへん簡単です。
しかし、いちおうまとめておきます。
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1.注 意
ST-Fでは、プリズムやファインダーの手入れの必要性が一番多いのではないでしょうか。 そのためには、トップカバーと底板、前板と外す必要がありますが、その前に例によっていつものひとこと。 |
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ST-Fはプラボディですから、ここに書いたようなボディの開放・復旧をするだけでも、部品の痛みや破損が進みます。 また、組立てても元に戻らない可能性もあります。ご自分でも試してみようとされる方は、ご自分の責任で行ってください。 復旧手順は書きませんので、開放作業を進めながら、ノートなどに観察したことを記録して復旧手順を作成してください。 文書や、言葉ではわからない、ご自分の発見やノウハウが得られると思います。 電池を入れっぱなしで作業は厳禁です。また、危険ですからストロボ用のコンデンサは必ず放電してから作業しましょう。 |
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2.張り革の撤去
そもそも、張り革を再使用することは考えていないようですが、素人修理の場合は出来れば再使用したいところです。 底フタしか外さない場合は、張り革を剥がすことは不要です。 |
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作業内容 | 留意点 | |
(1) | 張り革を剥がす
隅のほうから、針で引っかいて、浮かして剥がします。剥がした張り革は剥離紙に張って保管します。 トップカバーを止めているビスの1箇所は電池室の張り革の下にあります。この場合は完全に剥がす必要はありません。 前板(レンズボード)まで外すのなら、さらに、前板の左右の張り革を剥がします。 |
→ (ーー;) 慎重に!
ST−Fの場合は、大変強力な粘着剤で貼ってあります。 張り革は余り丈夫ではありませんので、無理は禁物です。 ゴム糊ではありませんから、うまく剥がせた場合は剥離紙に貼って保存すると再使用は可能です。 |
3.底フタの開放
底フタの開けかたは何の説明もいらないと思いますが、ストロボ用のコンデンサの感電防止が必要です。 |
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作業内容 | 留意点 | |
(1) | 底フタの開放
ビス5本(四隅の4本と中央の短い1本)を外すだけで底板は外せます。 |
説明は不要です。 ビスの場所 → [ 別図参照 ] |
(2) | コンデンサの放電
適当な抵抗(5KΩぐらい)を使ってストロボ用コンデンサを放電します。(ショートさせてはいけません) |
→ (・_・;)注意!
作業の安全のためには必須です。 |
4.トップカバーの開放
トップカバーを外すことが、最初の第一歩です。 |
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作業内容 | 留意点 | |
(1) | 巻き戻しクランクの分解
まずクランク中心軸のステンレス製(−)ネジを外し、クランクの押え板バネを外した上で、クランクを巻き戻しとは逆に回します。 |
一般的なコンパクトカメラの巻き戻しクランクの外し方です。 |
(2) | トップカバーの取り外し
トップカバー両サイドと巻き戻しクランクの下のビス合計3本を外して、トップカバーを外します。 |
ビスの場所 → [ 別図参照 ] |
(3) | 小部品の回収
載っているだけのレリーズボタンと、裏フタ開閉ロックのスプリングを紛失しないよう確保します。 |
プリズムの脱着は、この状態では無理で、さらに、前板(レンズボード)を外します。 |
5.前板の取り外し
プリズムの交換やスクリーンの清掃、プログラム式ミラーシャッターの動作を見るためには前板の取り外しが 必要です。 |
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作業内容 | 留意点 | |
(1) | 前板の取り外し
ビス4本を外します。 |
このネジは保管しておきます。 ビスの場所 → [ 別図参照 ] |
(2) | リード線を外す
レンズの分解清掃をする場合などは、暖めたハンダゴテで配線を外します。 |
→ (・_・;)注意!
半田ゴテを暖めてリード線を外します。 何本ものリード線で本体と接続されています。 余長は多少あるのでスクリーンを外す程度ならあえて配線を外す必要はありませんが、切れてしまった時に備えて、配線をメモを残してしておきます。 |
6.プリズムとスクリーンの取り外し
プリズム、ファインダースクリーンの清掃は、比較的簡単ですが、やむ得ない場合に限ります。 |
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作業内容 | 留意点 | |
(1) | スプリングバンドを外す
プリズムの固定は、金具を直接プリズムに掛けて2本のスプリングバンドだけで固定してあります。 |
金具のプリズムの接触面にはテープで裏打ちしていますが、金具やスプリングが錆びたらプリズム腐蝕が心配な構造です。 不安なら、マイラーやポリエチレンシートを切って当てておくと安心です。 |
(2) | スクリーンの取外し
ちなみに、スクリーンは正面2箇所の止め金具のビスを弛めて、止め金具を左右にずらせば外せます。 |
ビスを完全に外す必要はありません。スクリーンはピント面が下です。 キズがつきやすいので注意して取扱います。 |
必要な工具は、ドライバは(+)(−)2本、他にピンセット、爪楊枝、千枚通し、針(ピッキングツール、墨壷のカルコ)、老眼鏡、ルーペといったところでしょうか。
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